2026年7月1日、ソフトバンクが既存ユーザーを含む全契約者の基本料金を一斉に値上げした。値上げ幅は月額110円〜550円(税込)で、年間に換算すると最大6,600円の負担増になる。

物販時代に「固定費の怖さ」を嫌というほど味わった筆者からすると、毎月黙って引き落とされる通信費こそ真っ先に見直すべき固定費だ。三児の母として家計を回す今、通信費は家族4回線で月3,200円に抑えている。

結論から言うと、povo・LINEMO・IIJmioへの乗り換えはMNPワンストップ対応で最短15分、手数料0円で完了する。この記事では、値上げの影響額シミュレーションと、月額990円以下に抑える具体的な乗り換え手順をチェックリスト形式で解説する。

ソフトバンク2026年7月値上げの全容|プラン別の影響額

2026年7月1日から適用されたソフトバンクの料金改定は、新規契約者だけでなく既存ユーザーにも自動適用される点が大きい。主要プランの改定内容は以下のとおりだ(ソフトバンク公式 料金改定ページより、2026年7月時点)。

プラン名改定前(税込)改定後(税込)値上げ幅年間負担増
メリハリ無制限+7,425円/月7,975円/月+550円+6,600円
ペイトク無制限9,625円/月10,175円/月+550円+6,600円
ミニフィットプラン+(1GB)3,278円/月3,608円/月+330円+3,960円
ミニフィットプラン+(3GB)5,478円/月5,808円/月+330円+3,960円
スマホデビュープラン+各プランによる各プランによる+330円+3,960円

つまり、メリハリ無制限+を使っている人は年間6,600円、ミニフィットプラン+でも年間3,960円の負担増になる。家族4人でメリハリ無制限+を契約していれば、年間26,400円のコストアップだ。

なお、家族割引・おうち割 光セット・PayPayカード割などの既存割引は改定後も継続される。ただし割引適用後の実質負担額も同額だけ上がる点に注意が必要だ。

ソフトバンクは値上げの見返りとして「海外データ放題」「Fast Access(混雑時の優先通信)」「JAPANローミング(災害時の他社回線利用)」を追加するとしているが、海外旅行に行かない・通信混雑を感じない人には実質的なメリットが薄い。

乗り換え先3社の料金比較|月額990円以下はどこ?

ソフトバンクからの乗り換え先として、月額990円以下で使える3社を比較する(2026年7月時点の税込価格)。

povo2.0(KDDI)

トッピング料金(税込)有効期間月額換算
基本料金0円0円
3GB990円30日間990円
20GB2,700円30日間2,700円
1.32TB39,240円365日間約3,270円

povo2.0の最大の特徴は基本料0円。データを使わない月はトッピングを買わなければ0円で維持できる(ただし180日以内に1回以上の有料トッピング購入またはトッピングの利用が必要)。3GBトッピングなら月990円だ。詳細はpovo公式サイトで確認できる。

LINEMO(ソフトバンク系)

プランデータ容量月額(税込)通話
ベストプラン〜3GB990円22円/30秒
ベストプラン3GB超〜10GB2,090円22円/30秒
ベストプランV30GB2,970円5分以内無料

LINEMOはソフトバンク回線をそのまま使うため、エリアや通信品質はソフトバンクと同等。さらにLINEギガフリー(LINEのトーク・通話がデータ消費ゼロ)が全プランに付く。LINEをよく使う人には実質的なデータ容量が増える計算だ。詳細はLINEMO公式サイトで確認できる。

IIJmio ギガプラン

データ容量月額・音声SIM(税込)
2GB850円
5GB990円
10GB1,500円
15GB1,600円
20GB2,000円

IIJmioは2GBで月額850円と最安水準。ドコモ回線(タイプD)またはau回線(タイプA)を選べる。データ繰り越しにも対応しており、Wi-Fi中心の人なら2GBプランで十分足りる。2026年7月時点のキャンペーンでは、5GBが最大3ヵ月550円で利用できる(IIJmio公式サイト、期間限定)。

3社比較まとめ(3GB前後の場合)

キャリア月額(税込)回線特徴
povo2.0(3GB)990円au基本料0円、使わない月は課金なし
LINEMO ベストプラン(3GB)990円ソフトバンクLINEギガフリー付き
IIJmio(2GB)850円ドコモ/au最安、データ繰り越しあり

ソフトバンクからのMNP乗り換え全手順チェックリスト

ここからは実際の乗り換え手順を、即日対応できるチェックリスト形式で解説する。povo・LINEMOはMNPワンストップに対応しているため、MNP予約番号の取得は不要だ(IIJmioへの乗り換えにはMNP予約番号が必要)。

Step 0:乗り換え前の事前確認(所要時間:5分)

  • 契約中のプランと月額My SoftBankで確認する
  • 端末の残債がないか確認する(残債があっても乗り換えは可能。分割払いは継続される)
  • SIMロック解除の要否を確認する(2021年10月以降に購入した端末はSIMロックフリー。それ以前の端末はMy SoftBankから無料で解除可能)
  • キャリアメール(@softbank.ne.jp)を使っている場合、各サービスの登録メールアドレスをGmailなどに変更しておく(月額330円の「メールアドレス持ち運び」サービスもあるが、この機会にフリーメールへ移行するのがおすすめ)
  • 端末の対応回線を確認する(povo→au回線、LINEMO→ソフトバンク回線、IIJmio→ドコモまたはau回線)

Step 1:MNPワンストップで乗り換える場合(povo・LINEMO)

  1. 乗り換え先の公式サイトにアクセスする
  2. 「お申し込み」ボタンからプランを選択する
  3. 「他社から乗り換え(MNP)」を選び、MNPワンストップを選択する
  4. 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)をアップロードする
  5. クレジットカード情報を入力する
  6. 申し込み完了後、SIMカード到着を待つ(eSIMなら即日開通可能)
  7. SIMカード到着後(またはeSIMダウンロード後)、回線切替手続きを行う
  8. 切替完了を確認する(旧ソフトバンク回線は自動解約される)

Step 2:MNP予約番号が必要な場合(IIJmio)

  1. MNP予約番号を取得する(以下のいずれかの方法)
    • My SoftBank(24時間対応):メニュー →「契約・オプション管理」→「のりかえ(MNP)予約番号の照会・キャンセル」
    • 電話(9:00〜20:00):ソフトバンク携帯から *5533、一般電話から 0800-100-5533(通話料無料)
  2. MNP予約番号の有効期限は発行日を含めて15日間。IIJmioは申し込み時点で有効期限が7日以上残っている必要があるため、取得後すぐに申し込む
  3. IIJmio公式サイトから「ギガプラン」を選んで申し込む
  4. MNP予約番号・本人確認書類・クレジットカード情報を入力する
  5. SIMカード到着後、IIJmioの開通手続きページから回線切替を行う
  6. 切替完了を確認する

eSIMなら最短当日に開通

povo・LINEMOはeSIMに対応しているため、物理SIMカードの到着を待たずに申し込みから最短1時間で開通できる。iPhoneはXS/XR以降、AndroidはPixel 4以降など主要機種が対応している。

年間いくら節約できる?乗り換えシミュレーション

ソフトバンクの改定後料金と各社の料金を比較して、年間の節約額をシミュレーションする。

ケース1:メリハリ無制限+(1人)→ LINEMO ベストプランV

項目金額(税込)
ソフトバンク(改定後)7,975円/月
LINEMO ベストプランV(30GB)2,970円/月
月額差額▲5,005円
年間節約額▲60,060円

ケース2:ミニフィットプラン+(3GB)→ povo 3GB

項目金額(税込)
ソフトバンク(改定後)5,808円/月
povo2.0(3GB/30日)990円/月
月額差額▲4,818円
年間節約額▲57,816円

ケース3:ミニフィットプラン+(1GB)→ IIJmio 2GB

項目金額(税込)
ソフトバンク(改定後)3,608円/月
IIJmio ギガプラン(2GB)850円/月
月額差額▲2,758円
年間節約額▲33,096円

在庫管理で月15万飛ばしていた時代を思い出すと、通信費の月5,000円削減は「地味だが確実に効く」固定費カットだ。しかも一度乗り換えれば毎月自動で節約が続く。

乗り換え時の注意点と落とし穴

1. ソフトバンクの解約月は日割り計算されない

ソフトバンクの基本料金は解約月も満額請求される。月末に近いタイミングで乗り換えると無駄が少ない。

2. 端末の分割払いは継続される

乗り換えても端末代の分割払いは消えない。残債はそのまま請求が続く。My SoftBankで残債額を確認しておくこと。

3. キャリアメールは使えなくなる

@softbank.ne.jpのメールアドレスは解約と同時に使えなくなる。月額330円(税込)の「メールアドレス持ち運び」で継続利用も可能だが、年間3,960円のコストがかかるため、この機会にGmailやYahoo!メールに移行するのがおすすめだ。

4. 家族割引の人数カウントが減る

家族でソフトバンクを使っている場合、1人が抜けると残った家族の割引額が下がる可能性がある。家族全員で一括乗り換えを検討するか、ワイモバイル(ソフトバンクのサブブランド)なら家族割引のカウント対象に含まれるケースもある。

5. 通信速度の違いを理解する

LINEMOはソフトバンク回線なので速度はほぼ同等。povoはau回線で同様に安定している。IIJmioはMVNOのため、昼休み(12:00〜13:00)や夕方(17:00〜19:00)に速度が低下する傾向がある。速度重視ならLINEMOかpovoが安心だ。

FAQ

ソフトバンクの値上げは拒否できる?

拒否はできない。2026年7月1日以降、既存ユーザーにも自動適用される。値上げを避けるには7月1日より前に他社へ乗り換えるか、ワイモバイル・LINEMOなどソフトバンク系の別ブランドに移行する必要がある(ソフトバンク公式、2026年7月時点)。

MNPワンストップとは?MNP予約番号は不要?

MNPワンストップは、乗り換え先の申し込み画面だけで手続きが完了する仕組み。MNP予約番号の取得が不要になる。povo・LINEMOはワンストップ対応済み。IIJmioは2026年7月時点で対応しておらず、MNP予約番号の取得が必要だ。

乗り換えに手数料はかかる?

ソフトバンクのMNP転出手数料は0円。povo・IIJmioの契約事務手数料も0円(キャンペーン適用時)。LINEMOは契約事務手数料3,850円(税込)が発生する(LINEMO公式 費用一覧、2026年7月時点)。

今使っているスマホはそのまま使える?

SIMフリー端末、または2021年10月以降にソフトバンクで購入した端末ならSIMロックがかかっていないためそのまま使える。それ以前の端末はMy SoftBankから無料でSIMロック解除が可能だ。各社の対応端末一覧は公式サイトで確認すること。

LINEMOに乗り換えると通信品質は落ちる?

LINEMOはソフトバンクの自社回線を使うため、通信エリア・速度はソフトバンクとほぼ同等。店舗サポートがなくオンライン専用という点が主な違いだ。

参考文献